本文へ移動

平成26年 新春労使懇談会

平成26年 新春労使懇談会

平成26年1月27日(月) 15:00-18:45 於: 埼玉会館   出席参加 40名
        開会挨拶 山田 吉隆 埼玉県生産性本部 副会長 川口化学工業(株)社長
        来賓祝辞 斎藤 和也 氏 埼玉県 産業労働部 勤労者福祉課長
  佐藤 道明 氏 日本労働組合総連合会 埼玉県連合会 事務局長

角田 信之 氏
公益財団法人 日本生産性本部 常務理事
      記念講演 川村 亨夫 氏 早稲田大学大学院 アジア太平洋研究科 教授
開会挨拶。来賓の皆様のご祝辞に続き、祝電紹介。続いて記念講演、
さらに第二部として、賀詞交換および懇談会が開催されました。

山田 吉隆   埼玉県生産性本部 副会長 川口化学工業(株)社長

ともに語り合い理解を深める
生産性活動は、労使、学識経験者が、ともに語り合い理解を深めてゆくことが、大きな目的のひとつである。
それぞれの立場、キャリア等が違えば、同じものを見聞きしても理解は異なってくる。どのように受け止め、行動すべきかについて、さらに語り合うことが欠かせない。
本日は、記念講演をお願いしているが、ぜひ、さらに、懇談会の場などで、どのように受け止め、行動すべきかにつき、さらに語り合うようお願いしたい。そうしたことが、当本部の大事な意義でもあります。

斎藤 和也 氏 埼玉県産業労働部 勤労者福祉課長

地方から成功モデルを  労働セミナーをスタート
経済はゆるやかな回復が見られるが、雇用情勢は厳しい。 
県では、県内企業の海外展開支援、先端産業の育成など新たな産業戦略を企画し、埼玉エコタウン プロジェクト、健康長寿 埼玉プロジェクト、埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの3大プロジェクトを推進している。
勤労者福祉の分野では、今年度から開催スタートした「埼玉県労働セミナー」が成果を挙げている。
県/連合埼玉/県経営者協会が連携し、労働法の基礎知識、メンタルヘルス対策などを身近な内でとりあげ、参加者の数も多く、好評である。今後も、労使関係の安定、勤労者福祉の向上をはかりながら県経済の発展に努めてゆきたいので、ご協力ご支援をいただきたい。

佐藤 道明 氏 日本労働組合総連合会 埼玉県連合会 事務局長

オールジャパンの力を結集する
今年は、長期にわたる経済困難から抜け出すため、オールジャパンの力を結集する正念場の年だと認識している。もっぱら賃上げするしないの報道がされているが、春闘のテーブルでは、企業のビジョンをはじめ、職場の片隅で生じている問題まで議論されるべきものである。より高い競争力を得るための働き方、働く者の成長とやりがい、将来を見通せる職場の安心感を育んでゆくのが春闘だ。
真に生産性運動に忠実な、生産性三原則の精神を最大限に発揮する春闘にしてゆきたい。会員、組織の皆様の取り組みをお願いしたい。

角田 信之 氏 公益財団法人 日本生産性本部 常務理事

生産性運動の必要性、期待        2014年運動目標
さまざまな、時代の課題が挙げられている。こうした課題の解決には、具体的には組織で成長、解決をを目指すわけで、働く者、マネジメントする経営側がルールをもって取り組んでゆくことが基盤になる。
1955年、昭和30年に生産性運動が発足してほぼ 60年になろうとしている。労使、学識経験者で取り組む方式はいつの時代にも必要とされ、期待されるものと確信していますので、引き続きご支援をいただきたい。

【記念講演】2014年 今年の政治・経済・国際情勢の行方

講師 川村 亨夫 氏 早稲田大学 大学院 アジア太平洋研究科 教授

ひのえうま - 激動の年
人生には、上り坂/下り坂/まさか の3つの局面があると言う。まさかの「想定外」が一番困るので、本日の話で、今年がどんな1年になるのか把握していただければ、なにがしかの対応もスムースに行くと思います。
今年は、干支で言う、ひのえうま(丙午)にあたり、古来、ひのえうまの年は「激動の年」になると言われている。
中国の諺(ことわざ)に、「人間万事塞翁が馬」がある。昔、ある老人の馬が逃げ出してしまった。近所の人々が、老人を慰めると、老人は、ドンマイ/気にしないと、ひょうひょうとしている。しばらくすると、この馬が、良い馬を連れて帰ってきて老人の資産が増えた。また、しばらくすると、増えたこの馬を調教していた息子が落馬し、足の骨を折った。ところが、その後、村を巻き込んだ戦争が起こり、村の若者はほとんど戦死してしまったが、骨折した息子は戦には行かず無事だった。
激動のひのえうまの年には、禍福は変転してはかりしれないもの … の考え方がふさわしいのではないか?
スーパーパワー アメリカの成り立ち
ひのえうまは60年ごとに巡ってくるが、2巡/120年前の1894年、自動車の量産モデル T 型フォードを開発/量産したアメリカのジョンフォードが生まれている。ハイウェイ(ターンパイク)を建設し、広大な大陸に物流革命を起す。他方、東欧から来てウォール街に住みついた2人の兄弟が “ひらめき”提案した ボンド(債券)を、政府が発行することにより、建設資金調達を進めることで、クルマ、物流革命のスーパーパワーが実現、今日のアメリカの成り立ちができた。
ボンドの例のように、「イノベーションは辺境から」…辺境でくすぶっている人達、若者達がイノベーションを生むのではないか。日本でも、あらためて「イノベーション」を大切にする環境を大切にすべきで、生産性運動の重要なテーマでありたい。
 
2014年の (世界版) 政治リスク  注)右、写真化テキストは事務局作成
アメリカ、ユーラシアグループを率いるイアン ブレマー氏が、2014年の10大政治リスクを発表している。時間の都合で、上位5番目までに触れておきたい。

産油国のリスク
ご承知のようにアメリカでシェールガス革命が起きた。アメリカは石油輸入国から輸出国になろうとしている。産油国への配慮が変われば外交を始め投資も変化してくる。

イラン
イランは中東のど真ん中に位置する。核兵器/ミサイルを持てば中東/欧州の広範囲を射程に入れる。核兵器の所有か、放棄か選択を迫られる/迫ることが避けられない。

中国
日本にとり中国と仲良くすることは当然大事で、その動向は重要だ。ただ、日本では話されないが、海外で研究されていることにも関心を持ちたい。ソ連の共産党は96年の歴史で終えた。中国共産党は92年くらいになる。格差の拡大をコントロールできるか、ガバナンスを失わないか、海外では、かなり警戒され研究されている。

新興国
アメリカの量的金融緩和第3弾 (QE3)の縮小により、資金が新興国から巻き戻されるとの不安。すでに、アルゼンチンのペソ下落、ブラジルやインド、インドネシア、トルコ等の経済運営が不安視されている。
 
アメリカの同盟関係
アメリカの3大同盟国は、日本、イギリス、イスラエルとされるが、アメリカの"力 "の相対的下落がこれら同盟国にも影響すると言われる。

日本の政治リスクに話題を転じると、アメリカ/日本の政治的な離反、オバマ政権と安部政権がしっくりいかなくなるとの予測がある。
東日本大震災からの復興では、土地の所有権の問題がある。もともと登記されてない土地があるうえに、登記簿が震災被害で無くなってしまっている。所有権者が亡くなっている例もある。高台移転や再開発が難しくなる。進捗率は予算消化 57%で止まっている。
経済的には、4月の消費税引き上げの影響がどうなるかがリスクだ。主な経済政策は3つある。
1)個人の消費拡大、2)民間の設備投資を増やす、3)技術革新/インベーションをはかることである。
この個人消費に影響するのが消費税であり、影響が注目される。               
 
文責: 事務局
埼玉県生産性本部
〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-10-4 埼玉建設会館6F
TEL:048-762-7884
FAX:048-862-1000
E-mail:info-spc@spc-net.gr.jp
TOPへ戻る